結納でなく「婚約式」をするのもおすすめ!内輪でお祝いしよう
日本では結婚が決まると、「結納」という儀式をおこなう慣習があります。結納では、両家で結納品を贈り合いながら、お互いの家同士のつながりを感じ合ってきました。
結納には、仲人を立てて両家を行き来して貰うという正式な結納や、ホテルや料亭の一室などを貸し切って両家のみで行う略式結納など、さまざまな結納のスタイルがありますが、近年では結納をしないカップルが圧倒的に多くなっています。結納は時間と手間、そしてお金もかかるため、顔合わせの食事会などで気軽に済ませるカップルが増えているのです。
もちろん結納の代わりに顔合わせ食事会を行うのも良いのですが、今回は少し珍しい「婚約式」という結婚前の儀式をご紹介します。
目次
「結納」は日本独自のもの、では「婚約式」は?
結納は日本独自の文化ですが、外国でも似たような文化や儀式は存在しています。そのひとつが今回ご紹介する「婚約式」です。
本来はキリスト教の信者間でおこなわれてきた婚約式ですが、現在では宗教を問わず多くの人々が婚約式を実施しています。外国では、婚約してから結婚に至るまで数年を経るカップルも少なくありません。結婚の定義も人によって、また国や文化によって変わるため、婚約後にすぐ結婚するべきとは限らないのです。
そのため、ふたりの婚約を周囲に公表する儀式として、婚約式には大きな存在感があります。いっぽう日本ではまだ少しマイナーな儀式ですが、年々婚約式をおこなうカップルも増えてきています。
婚約式ではどのようなことをするの?
婚約式は、男女が結婚の契りを出席者の前で誓うという神聖な儀式。一般的には結婚式の半年ほど前から、遅くても3か月前までにおこないます。
結婚契約書へのサインや、男性から女性へは婚約指輪、女性から男性へは時計などの婚約品を贈り合うというのが、婚約式の基本の流れです。この流れを見ると、結納と同じように感じたり、堅苦しい儀式のように感じるかもしれません。しかし、婚約式は結納や結婚式と大きく異なっています。
では、婚約式ではいったいどのようなことをするのか、具体的に見ていきましょう。
婚約式の会場選びは?服装はどうする?
基本的に婚約式は教会でおこないますが、必ずしも教会である必要はありません。婚約式に対応している結婚式場のチャペルやホテル、レストラン、料亭など、婚約式ができる場所は実にさまざま。レストランや料亭などでは、できれば個室を確保できると安心です。
会場は上記のほか、両家の条件が揃えば自宅でも構いません。海外ではバーやパブを貸し切っておこなう大変カジュアルなケースもあり、婚約するふたりと、参加する家族などが落ち着いて立ち会える場所を選ぶと良いでしょう。
婚約式の服装は、準礼装や略礼装が好ましいとされていますが、開催する会場によってさまざま。ふたりがカジュアルで気楽な婚約式を望むのであれば、ドレスコードの格が下がります。また結婚式とは異なりますので、ウェディングドレスやタキシードを着用する必要はありません。
婚約式をどこで開催するのか、参加者の顔ぶれや両家の両親の希望などによって、柔軟に対応しましょう。
婚約式の流れは?
前述したとおり婚約式では誓約書への記入と、記念品の交換がおこなわれます。どことなく日本の顔合わせ食事会にも似ていますが、顔合わせの食事会では誓約書への記入はしない点が、大きく異なっています。
- 1.立会人による婚約式開催の挨拶、ふたりの婚約を発表
- 2.ふたりが婚約誓約書を読み上げる
- 3.婚約誓約書にサイン(教会などでは聖職者の立ち会いのもと)
- 4.立会人による誓約書へのサインと、婚約成立の宣言
- 5.記念品の交換
- 6.ふたりの挨拶と、閉会の宣言
順番が前後したり、環境や状況によって内容の増減があるケースも。参加するのは家族や親族、友人などで、結納や顔合わせ食事会ほどの堅苦しさがないため、リラックスして進行できます。
婚約式の閉会後はどうする?
婚約式の閉会後は解散しても良いですし、食事会を開催しても良いですね。レストランや料亭などで婚約式をおこなう場合は、そのまま食事会をするパターンが多いようです。
食事会はいわゆる婚約披露パーティーと呼ばれるものですが、そのスタイルは婚約式同様にさまざま。婚約式に参加したゲストと食事をしたり、友人たちのみでパーティーをおこなったり。「こうしなければならない」という決まりはありませんので、婚約したふたりはもちろん、ゲストと共に祝福のあふれる食事会を開催してみてはいかがでしょうか。
結納より気楽にできる婚約式はメリットがたくさん!
近年は結納をするカップルが減ってきましたが、結納をしない理由には以下のようなものが挙げられます。
- 結納の準備が大変だから
- 仲人を立てたくないから・仲人が決まらないから
- 結納の堅苦しい雰囲気が、自分たちらしくないと感じた
- お金がなかった・結婚後のためにお金を残しておきたかった
- 周りの友達も結納を挙げていなかった
- 顔合わせの食事会で良いと思ったから
もちろんこれらは一例で、結納をしない理由は多種多様です。しかし多くのカップルが、準備する手間と時間、そしてお金がかかることから、結納は無しにしたいと感じているようです。
いっぽう婚約式であれば、両家の顔合わせもできてお金もかからず、堅苦しさもないというメリットがあります。また、服装や進行などにも結納より自由度が高く、両家の両親だけではなく親族や友人など多くの人々に婚約を披露できるという点も、婚約式の大きなメリットです。
結納よりもカジュアルに婚約したい、そんなカップルにぴったりの婚約式ですが、ほかにも再婚カップルや同性婚のカップルにもおすすめです。婚約誓約書の作成や、周囲への婚約発表の場は、ふたりにとって特別なもの。結納や顔合わせの食事会よりも、気楽かつカジュアルにおこなえるのは大変魅力的ではないでしょうか。
時代とともに移り変わる結婚のスタイル、婚約式もスタンダードに!
「結婚」のスタイルは、時代とともに移り変わっていきます。結納が減り、顔合わせの食事会が主流になってきていること、少人数の家族婚や親族婚の登場、海外やリゾートでの挙式、食事会のみの結婚式など、実に「結婚」を取り巻くスタイルは多様化しています。
今回は、海外では定番である「婚約式」に関してご紹介いたしました。日本ではまだ認知度が低いとは言え、結婚のスタイルが移り変わるなかで、これから婚約式もスタンダードになっていくのではないでしょうか。
婚約式はフォーマル気味におこなっても良いですし、ふたりや両家の意思ひとつでカジュアルなものにすることもできます。結納のような堅苦しさを避けながら、婚約を周囲に知らせたり、何らかの形に残したいという方は、ぜひ婚約式をご検討されてはいかがでしょうか。
「家族挙式」では、両家の顔合わせ食事会などに使える、「お食事会のみプラン」をご用意しています。婚約式の会場をお探しの方は、ぜひご参考ください。