結婚の新居選びで知っておきたい、賃貸物件の「管理費」「共益費」
パートナーとの結婚が決まったら、新居選びを始めるというカップルが多いと思います。家賃や間取り、エリアなど、自分たちの条件にぴったり合った物件を見つけたいですね。
結婚してしばらくの間は、賃貸物件に暮らすカップルが多いのではないでしょうか。賃貸物件を探していると、家賃のほかに「管理費」や「共益費」が必要な物件を多く見かけることでしょう。
よく耳にする管理費と共益費ですが、具体的には何にかかる費用なのでしょうか。また、どんな点に注意して物件を選べば良いのでしょうか。この記事では、賃貸住宅を借りる際に発生する管理費や共益費について、詳しく解説します。これから新居を探すカップルは、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
管理費と共益費の違いは?何に使うの?
結婚するまで実家暮らしだった方にとっては、管理費や共益費はあまり馴染みがないもの。またひとり暮らし経験者で、賃貸住宅に住んだことがあるという方でも、必要なものとしてなんとなく支払っていた、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
管理費、共益費とはいったい何にかかる費用なのか覚えておくと、新居を選ぶ際にきっと役に立つと思います。では、ひとつひとつ解説していきましょう。
賃貸物件でよく見る、管理費・共益費とは?
家賃と同様、毎月かかる管理費・共益費。これは、アパートやマンションなどの共有部分を維持するために使われる費用のことです。具体的には、エントランス、ごみ捨て場、エレベーター、浄化槽、花壇などの掃除や定期的なメンテナンスといった維持費のこと。
では、管理費と共益費の違いをご存じでしょうか。実は大きな違いはなく、ほとんどの場合、同じ意味合いで使われています。物件によって「管理費」「共益費」「管理費・共益費」と表記かバラバラですが、ほぼイコールと考えて良いでしょう。管理費=共益費なので、両方を一度に請求されることはありません。
管理費・共益費の相場はいくらくらい?
いくら家賃が安くても、管理費や共益費が高かったら、家計を圧迫し生活に影響が出てしまいます。賃貸物件を決める際には、管理費・共益費がいくらなのかを必ずチェックしましょう。
管理費・共益費の金額は、特に決まりはありませんが、大体家賃の5~10%であることが多いようです。管理費・共益費の金額設定には明確な決まりはないため、高ければ高いほど管理がしっかりしているかと言えば、そうとも言い切れません。あくまで目安として覚えておきましょう。
また一般的に、アパートに比べてマンションは共用部分が多いため、管理費・共益費は高めと言われています。新居を決める際は、実際にその賃貸物件に足を運び、共用部分がきちんと管理されているか、管理費・共益費に納得ができるかを事前にチェックすると良いでしょう。
管理費・共益費のない物件はどうなっているの?
賃貸物件のなかには、管理費や共益費の項目がない物件があります。このような物件は、共用部分の掃除やメンテナンスをおこなっていないのでしょうか? 結論から言うと、管理費・共益費を請求されなくても、建物維持のため、共用部分の掃除やメンテナンスはおこなわれています。
そのような物件の場合、費用は予め家賃に組み込まれているケースが多いです。管理費・共益費を必ず徴収するという決まりはないため、物件によっては家賃のみのところもあるのです。家賃だけだからお得な物件かと言うと、実はそうとも言いきれません。
賃貸物件は、契約の時に敷金や礼金、仲介手数料が必要です(最近では、敷金・礼金がゼロの物件も多くあります)。加えて、賃貸物件に数年住み続けると契約更新料が発生します。これらは、家賃をベースに計算されます。管理費・共益費が家賃に組み込まれている場合、多めに支払わなくてはならないため注意が必要です。
「管理費・共益費が家賃に含まれているからお得」と思いきや、実は損をしていた…ということもない話ではありません。新居を探すときは、さまざまな視点からチェックすると、「こんなはずではなかった」という事態を避けられますよ。
管理費・共益費の値下げ交渉は可能?
管理費・共益費を少しでも安くしたいと感じたら、値下げ交渉するのも良いでしょう。特に共益費・管理費は、家賃に比べると金額が安く、値下げ幅も小さくなるため、家賃交渉よりは、成功する確率が高いと言えます。
とはいえ、大家さんや管理会社は管理費・共益費のなかから、賃貸物件のメンテナンス、維持をおこなっています。さらに修繕費やリフォームなど、さまざまな経費を賄っているため、必ずしも値下げ交渉が成功するとは限りません。「安くなったらラッキー」というくらいの心づもりで交渉する方が良いでしょう。
結婚後の新居選びは慎重に!賃貸住宅は管理費・共益費もチェック
賃貸住宅を借りる際に必要な管理費や共益費について、詳しく解説しました。家賃が予算内でも管理費・共益費を含むとオーバーしてしまうことがあります。パートナーと結婚して新居を探す際には、家賃、管理費・共益費込みの値段で検討するようにしましょう。