結婚を機に知りたい!「戸籍謄本」「戸籍抄本」「住民票」の違い


婚姻届を提出する際や結婚後のさまざまな手続きで、戸籍謄本や戸籍抄本、住民票が必要になる機会が多く生じます。戸籍謄本、戸籍抄本、住民票がどういったものなのかご存知でしょうか? 「なんとなく聞いたことはあるけど、実はよく分からない」という方もいらっしゃることでしょう。

この記事では、「戸籍謄本」「戸籍抄本」「住民票」の違いを詳しく解説。「今さら聞けない」という方も、ぜひチェックしてみてくださいね。

 

戸籍謄本・戸籍抄本・住民票の違いとは?


戸籍謄本や戸籍抄本についてお話する前に、戸籍についてご説明します。戸籍を辞書で調べると、「各個人の家族的身分関係を明らかにするために記載される公文書」とあります。分かりやすく言うと、一組の夫婦と同じ姓を持つ未婚の子どもで構成された家族単位の公文書が戸籍です。

戸籍には生まれてから亡くなるまで、出生や婚姻、死亡などの記録が記載されます。出生届が提出されているすべての日本国民に戸籍があり、戸籍がある場所が本籍地です。それでは戸籍と本籍地が分かったところで、戸籍謄本、戸籍抄本、住民票の違いを具体的に見ていきましょう。

 

戸籍謄本って何?どんな時に必要?

戸籍謄本とは、ひとりひとりの戸籍の内容がすべて記された証明書のことです。戸籍謄本という名称が一般的ですが、戸籍全部事項証明書とも呼ばれます。戸籍謄本は、婚姻届を提出する際に必要な書類なので覚えておきましょう。

「結婚する」ということは、今までの戸籍から抜けて、新しい戸籍を作るという意味でもあります。結婚によって新しい戸籍を作るために、すべての情報が記録されている戸籍謄本が必要になります。ただし、本籍地がどこにあるかによって多少事情が異なります。

 
◇新郎新婦の本籍地と、婚姻届提出先の役所所在地が同じ場合
→どちらの戸籍謄本も必要ありません。

◇新郎の本籍地と、婚姻届提出先の役所所在地が異なる場合
→新郎の戸籍謄本が必要です。

◇新婦の本籍地と、婚姻届提出先の役所所在地が異なる場合
→新婦の戸籍謄本が必要です。

◇新郎新婦どちらの本籍地も、婚姻届提出先の役所所在地と異なる場合
→ふたりの戸籍謄本が必要です。

 
戸籍謄本は、本籍地のある役所に出向くか、郵送で取り寄せるかどちらかの方法で受け取れます。運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類を用意しましょう。どちらも本人か家族であれば申請できます。なお、第三者に頼む場合は委任状が必要です。

 

戸籍抄本って何?どんな時に必要?

戸籍謄本と戸籍抄本は、名称も似ているため混同されやすいですが、少し違います。戸籍抄本とは、「戸籍個人事項証明書」ともいい、戸籍にある個人の情報を抜粋した公文書のこと。戸籍謄本のなかから指定した人物の情報が記されたものが戸籍抄本です。

  • 戸籍謄本:戸籍の全員分を写したもの
  • 戸籍抄本:戸籍の一個人分を抜粋して写したもの

戸籍謄本と戸籍抄本の違いは、上記ように覚えておくと分かりやすいでしょう。婚姻届を提出する際に必要なのは戸籍謄本ですが、役所によっては戸籍抄本でも受け付けているところもあります。戸籍抄本も戸籍謄本と同様、本籍地に出向くか、郵送で取り寄せることが可能です。

 

住民票って何?どんな時に必要?

住民票と戸籍も混同しがちですが、まったくの別物です。住民票とは、ひとりひとりの住んでいる場所や生年月日、性別などが記載された書面のこと。世帯別、または個別で発行できます。住民票には、下記の内容が記載されています。

  • 現住所
  • 氏名
  • 生年月日
  • 性別
  • 市区町村の住民になった日
  • 前住所
  • 世帯主
  • 続柄
  • 本籍地
  • 住民票コード、マイナンバー

住民票の写しを申請するときには、本人確認ができる運転免許証やマイナンバーカードが必要です。家族以外が申請する際には、委任状も用意しましょう。

住民票の写しは、戸籍謄本や戸籍抄本に比べて必要となる機会が多い公的書類です。例えば、結婚してふたりでマンションやアパートの賃貸契約を結ぶときなどにも住民票が必要になります。不動産登記する際も同様なので、マイホームを購入予定のカップルも覚えておくといいでしょう。この他、運転免許の取得、就職、パスポートの更新などにも住民票は必要です。

また、本籍地と違い現住所が重要になってくるので、引っ越す予定がある場合は、速やかに変更手続きをおこないましょう。転出届は引っ越しの14日前から当日までにおこなうのがベスト。新居先での転入届の手続きも忘れないようにしてくださいね。

 

似ているようで全然違う!戸籍謄本、戸籍抄本、住民票の違いを把握しよう


戸籍謄本、戸籍抄本、住民票について、詳しくご紹介しました。社会的に夫婦として認められる結婚。結婚することにより、さまざまな権利が法律で認められるようになります。結婚する際はもちろんですが、賃貸住宅の契約や不動産登記をする際など、結婚後に起こりうるさまざまなシーンで戸籍謄本や住民票が必要になります。

戸籍謄本、戸籍抄本、住民票について、違いや内容を詳しく知っておくと、いざそれぞれの証明書が必要な際に慌てることがなくなりますよ。

会場見学で細かな点までチェック!平日なら2会場見学もOK
オンライン相談
家族挙式の衛生管理と取り組み