市民結婚式「シビルウェディング」とはどんな挙式スタイル?


「シビルウェディング」という挙式スタイルを知っていますか? 日本人にとってはあまり馴染みがないかもしれないですが、欧米では一般的な挙式スタイルの一つ。日本でも欧米で行われているシビルウェディングの要素を含んだ挙式が行われています。

そこで今回は、シビルウェディングがどんな挙式スタイルなのか、また日本ではどのように行われているのかご紹介します。シビルウェディングに興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

 

シビルウェディング(市民結婚式)とは?


シビルウェディングとは、法的な婚姻成立を重視した非宗教的な挙式スタイルのこと。シビル(civil)は、“市民の”や“民事の”という意味を持つことから、日本語では市民結婚式や民事婚などと訳されます。

冒頭でも説明しましたが、日本と欧米とではシビルウェディングの意味合いが異なります。まず、欧米諸国におけるシビルウェディングについて詳しく見ていきましょう。

 

日本と欧米の婚姻制度の違い

欧米におけるシビルウェディングについて理解を深めるためには、日本と欧米の婚姻制度の違いを知っておく必要があります。

日本では、役所に婚姻届を提出し、受理されることで、法的に結婚したと認められるため、挙式自体に法的な効力はありません。一方、欧米諸国で法的に婚姻を成立させるためには、挙式自体が重要な役割を担っています。

例えばアメリカでは、挙式の立会人としての資格を持つ人の前で、誓いの言葉を述べ、書類に署名をもらう必要があります。つまり、法的な婚姻成立には、挙式が必要になるということです。

 

シビルウェディングの司式者や場所は?

前述した法的に必要となる挙式の内、宗教に基づかないものを欧米では「シビルウェディング」と言います。シビルウェディングでは、挙式の立会人としての資格を持つ人物のもと式を行います。この人物は、市長や役所の職員、判事など国によってさまざまです。

また、役所や裁判所といった公的な場所で行われることが多いのもシビルウェディングの特徴と言えます。そのため、あらかじめ役所のなかに挙式を行うスペースが設けられているところも珍しくありません。

 

日本で行われているシビルウェディングとは?


日本で行われているシビルウェディングは、全日本ブライダル協会が提唱している挙式スタイル。欧米のシビルウェディングと同じく非宗教的な挙式ですが、式自体に法的な効力はありません。では、具体的にどんな挙式なのか見ていきましょう。

 

全日本ブライダル協会が提唱するシビルウェディング

全日本ブライダル協会提唱のシビルウェディングも、欧米のシビルウェディングのように法的な婚姻成立を重視しています。そのため、基本的に婚姻届が受理されたあとにシビルウェディングを実施し、ゲストに婚姻届受理証明書を披露します。

挙式を行う場所に決まりはなく、ホテルや式場のガーデン、エントランスなど自由な場所で行うことが可能です。衣装も自由に決められるため、ドレスや和装など思い思いの衣装を着ることができます。

また、シビルウェディングは非宗教的な挙式ですが、司式者に決まりがない人前式とは異なり、シビルウェディングミニスターが式を執り行うのが特徴です。シビルウェディングミニスターは、協会から認定を受けた司式者で、2022年3月時点で約600名が認定を受けています。

全日本ブライダル協会提唱のシビルウェディングは、人前式のような自由さがありながらも、厳かな挙式が行える挙式スタイルと言えるでしょう。

 

シビルウェディングの流れとは?

全日本ブライダル協会提唱のシビルウェディングは、どんな流れで進むのでしょうか。以下に一例をご紹介しますので、参考にしてください。

1.まず、新婦とその父、立会人代表(ブライズメイド・アッシャー)が入場します
2.シビルウェディングミニスターが開式の言葉を述べます
3.新郎新婦、立会人代表の紹介をシビルウェディングミニスターが行います
4.オリジナルの誓約文が書かれた結婚誓約書を新郎新婦が読みます
5.結婚指輪の交換と誓いのキスを行います
6.結婚誓約書に、新郎新婦・立会人代表・シビルウェディングミニスターがサインをします
7.新郎新婦に対し、シビルウェディングミニスターが祝辞を述べます
8.婚姻届受理証明書をシビルウェディングミニスターが新郎新婦に授与します
9.新郎新婦が退場し、挙式は終了します

 

シビルウェディング後は、大切な人と共にパーティーを


実は、欧米などでシビルウェディングは、その国に住んでいる人だけでなく、日本人同士でも行うことができます。挙式後に所定の手続きを行うことで、日本でも結婚したことが認められますが、国や州ごとに必要な条件は異なります。条件が厳しい場合もあるので、興味があるカップルは事前によく確認しましょう。

シビルウェディングはあくまでもセレモニーなので、挙式後にホテルや結婚式場などで披露宴やお食事会などを行うのもおすすめです。とくに海外でシビルウェディングをした場合は、招待できるゲストが限られる場合もあるでしょう。帰国後に改めてパーティーを行うことで、友人などとも幸せな時間を分かち合えますよ。

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